育児

2008年8月 6日 (水)

〔北京五輪開会記念〕田村亮子(谷亮子)とナンシー関

8日は北京五輪開会だよ、ということでね。
「ママでも金」を果たすであろう谷亮子のお話。

ナンシー関 大ハンコ展」にあわせて書こうと思っていたお話ですが。

ナンシー関ってのは誰かっていうとね、女性のテレビ批評家ですよね。
めちゃくちゃすごいテレビ批評家。
今でも、テレビ批評のコラムを書いてる人はたくさんいるけど、全然足元にも及ばないくらいすごい。
部屋にテレビを6個だか8個だか置いていっぺんに全部のテレビ局見てるらしいんだけどものすごい批評力。やばいね。

かつ、消しゴム版画家。
消しゴムに版画で芸能人の似顔絵書くんだけど、これがまたすごいの。
なんで消しゴムに版画書いてんだよって、そんなツッコミしてる暇もないくらい似てる。
天才。

でも太りすぎて39歳で死んだけどね。

そんな天才・ナンシー関がね、徹底的に批判してたものが二つあるんだよね。

それがね、田村亮子(谷亮子)と「笑っていいとも」。

ナンシー関がね、田村亮子(谷亮子)を徹底的に批判してた理由はね、要するに「田村亮子は、自分を中心に地球が回ってると思ってやがる!」ってことでした。
全てが自分の思い通りになると思って、それを公言している田村亮子(谷亮子)を批判していたわけですね。

いや、嫉妬してたんだな。
ナンシー関は。

ナンシー関は間違いなく超天才だけれども、39歳で太りすぎて死ぬまで独身だった。
めちゃくちゃ太っててメガネかけてて黒の長髪で、いわゆるオタクッぽい感じで、見るからに男が近寄らなさそうな外見だった。

別にね、ナンシー関も大して男なんかに興味がなかったのかもしれない。
でもね。

田村亮子(谷亮子)だけは許せなかったんだな。

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名字を変えるっていう行動はね、社会からの排除を意味してるんですよ。
「家」に入って嫁になることと「社会」とが両立できない時代。

結婚して名字を変えるのが普通女性なのは、女性は普通仕事を続けないからです。
続けないというより続けて欲しくないからです。
「女は仕事なんかしなくていい!家を守れ!」そう思ってるからです。

それなのに、田村亮子は叫んだんだな。

「谷でも金!」

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谷佳知。
アトランタオリンピック銀メダリスト。アテネオリンピック銅メダリスト。
オリックスの全盛期をイチローとともに支えたスター選手。
最多安打王、盗塁王獲得。ベストナイン5回、オールスター出場6回。

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現在、読売巨人軍に所属する谷佳知と結婚してもなお、実は田村亮子は「名字」を変えていなかった。
もちろん、田村亮子は谷亮子になったのだけれども。

「名字」が変わったのは谷佳知の方。
彼は結婚して「谷亮子の夫の谷佳知」になった。

それなのに谷亮子を世間は誰も批判しない。
それが当然かのように。あたかも谷亮子を中心に地球が回っているのだと主張する谷亮子を世間は誰も批判しない。

なぜ?谷亮子は、谷亮子は、「家に入る」ことを拒絶している日本社会への反逆者なのに!
名字が変わったくらいで騙されるんじゃないわよ。
いつもみたいに、批判しなさいよ。
「女は家に入っておとなしくしてろ」って谷亮子にも言いなさいよ。

ナンシー関の怒りはそこにある。

松嶋奈々子と結婚して反町隆史は「松嶋奈々子の夫の反町隆史」になった。
でも、松嶋奈々子はまだ、松嶋という「名字」にしがみついている。
その点で、まだ松嶋奈々子は日本社会に反抗的である。

名字が変わって家に入ったのに、仕事を続けている。
それも超一流の第一線を。
それが谷亮子が日本の女性で唯一成し遂げた偉業。

それでも、谷亮子は満足しない。

「ママでも金!」

あろうことか。谷亮子は子供まで産んだ。
「野球選手と結婚し子供を産み幸せな家庭を作り、自分の仕事も目標達成。」
それがこの日本で当然のことかのように。

だから天才・ナンシー関は天才・谷亮子を嫉妬した。

この日本に女性として生まれながら、全ての幸せを掴もうとする谷亮子を?

否!そんなばかばかしいことじゃない。

日本で女性が仕事を成し遂げるためには日本社会に反抗的である必要がある。
当たり前だけど、日本社会が女性に望んでいるきちんとした家事をする「良き妻であり良き母」は、社会での「仕事」とは両立できないのだから。

それなのに、谷亮子は日本社会に従順そうな顔をして名字を変えて家に入ったふりをして仕事を続けている。
そんな日本社会にとっての「良い子」を演じきれる谷亮子の天才的な演技力にナンシー関は嫉妬したのだ。

2008年8月9日20時過ぎ、柔道女子48kg級で谷亮子はママとしてオリンピックの金メダルを獲得する。
それがあたかも当然のことのように。

そして谷亮子は「日本的な良い妻であり賢い母であること」と「キャリアウーマン」とが両立するという国家的な大嘘を宣伝することになる。

だからナンシー関は天国でこう言うに違いないのだ。

「谷亮子よ、わたしは本当は家のことなんか何もしてないし夫のことなんか放ったらかしなんです、とテレビの前で言いなさい。わたしはキャリアウーマンであって皆さんが期待するような良妻賢母ではないのよ。キャリアウーマンが良妻賢母でありえるはずがないでしょ!、と言うべきなのよ」、と。

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